私が20年前にアマチュアの選手としてトレーニングに通っていたジムが宮田ボクシングジム(東京都葛飾区)です。35坪の広さに所狭しと300名を超える選手、練習生が各々の想いを胸にサンドバッグを叩いている風景が眼に入ります。ご存知、世界フライ級チャンピオンの内藤大助選手も所属する名門ですが、ボクシングジムとしてもメジャーな存在になったのは2年前に内藤選手が世界王者になってから。それまでの18年間は経営の柱である練習生の確保のために各種広報に知恵を絞っていました。世界王者がいるわけでもなく、大資本があるわけでもない小さなボクシングジムがどのようにして「私鉄沿線日本一」と言われる300名の練習生を確保することができたのでしょうか。
同ジムの宮田博行会長は、プロボクサーのスター選手ではなく、徹底して日々練習に通ってくる健康増進を目的にした中年の練習生や、ダイエット志望の女性、礼儀正しさと体力を身に着けようとする子どもたちといった一般の会員たちへ丁寧なサービスの提供を心掛けています。一人ひとりの練習生が扉を開けると、「こんにちは!」と大きな声で温かく迎え、練習中には必ず会長みずからがミットを持ち練習生たちのパンチを受けます。そして練習後に掃除を終えた練習生には「ありがとう」と声をかけることも忘れません。
こうした温かいサービスを描くことが宮田ボクシングジムにとって世界王者以上のコンテンツになるのではないかと考え、2000年の公式ホームページ開設以来、一貫して、「ジムに来るすべての練習生にスポットライトを」をコンセプトにサイトを運営してきました。
ダイエットや健康に取り組む17人の女性練習生をはじめ、数多くの一般練習生の生の声が紹介されているだけではなく、様々な人間模様が描かれる場所らしく、ジムであった様々な出来事。
トピックスが世界タイトルマッチと同様に各1ページで掲載されています。またジムのマスコットである猫たちの様子も定期的にレポートされており、その連載レポートは10年間で53回を数えます。
10年間の更新によって画面数は180を超え、濃厚なコンテンツに仕上がっていますが、コンセプトは一貫して「みんなが主役」。それは内藤選手が世界王者になってからも変わりはありません。その結果、「ボクシングジムってなんだか怖い」というイメージを払拭することができ、宮田ボクシングジムには今日も、「ホームページを見てきました」という青少年や壮年がやってくるのです。